フェアバンクス―カシツナベイ 日記

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◆ホーマーでキングサーモン釣り◆


夏のアラスカのお楽しみは何といっても「サケ釣り」。

アンカレッジから南下すると、突き当たりにホーマーという港町がある。

突堤の付け根に小さな飛行場、先端にフェリー乗り場、間にはチャーター船や土産物屋、レストランの小屋が並ぶ。

この突堤には「フィッシュホール(釣り堀みたいなやつ)」があって、まるちゃんのような初心者&か弱い乙女でも楽しめる、サケ釣りの天国のような場所なのだ。


まずはアンカレッジの釣具屋さんで、ルアーフィッシングの釣竿とリール、ルアーを幾つか購入。

釣りはしたいけど、ミミズを触るのは嫌。
そんなワガママまるちゃんにぴったりのルアーフィッシング。

ルアーにはたくさん種類があって、きれいなんだ、これが。フライフィッシングの方がさらにきれいなんだけど、奥深く、難しそうだ。

魚釣りのことは何にも知らないと言うと、店員さんがリールを取り付け、いろいろ説明してくれる。
アラスカにはサケがうようよいるけれど、免許証(フィッシングライセンス)を購入しないと捕まるらしい。
しかも、キングサーモンは特別にキングサーモン用のライセンスが必要で、更に捕まえてよい数も決まっている。

ぬう、たくさん釣っても持って帰られへんのかー。


いざホーマーへ。

すり鉢の底のような池(写真)のまわりに、子供もじいちゃんも思い思いの格好で座ったり立ったり。
土手から見下ろすと、釣っている子供と同じぐらいの大きさのサケがぐるぐる泳いでいるのが見え、心がはしゃぐ。



大きくて赤っぽいのはキング。
銀色でちょっとすらっとしていて、跳ね回るのがシルバー。
釣っても食べてもシルバーの方が面白い。
ほんとに手でつかめそうな気がするほど、すぐそこをでっかい魚が何匹も何匹も通る。

よっしゃ、今晩の夕飯つかまえたるでー!
気合十分でルアーを投げること1時間、2時間・・・。もう何千回キャストしたかわからないけど、おかしい・・・・・・引っ掛かりもしないのは不思議。

筋肉痛と寒さとイライラで、もうやーめたっ!と引き上げようとすると、すかさず赤黒く光る巨大なサケが、ビャーンビャーンとあっちで飛び、こっちで飛びするわけで、それが「やーいやーい捕まえてみろーい、お尻ペンペン!」などと言っているような気がする。
それ見て頭に血が上って、魚が落ちたあたりを狙ってまたまたキャスティング。
100回、200回・・・。

あかん、腹減った、寒い、痛い、ああ、あのサケ、腹立つで、ほんまー!

これを1ヶ月に1、2日、6月7月8月9月とがんばりました。(しかも2年続けた。)

ちなみに、最後に大きなやつ(↓写真)を釣り上げ、大満足のまるちゃんだったことは書かねばなるまいて。
ふふふ・・・。

マジな釣り師は、このフィッシュホールのすぐ外、海水が流れ込む首になっているところで、太平洋から釣り堀へ帰ってくる瞬間のサケを狙う。

この「外」は真剣な目をした真剣なおっちゃんがズラリと並び、竿さばきも相当な腕前なので、まるちゃんは近寄れなかったのだけど、2年目の9月、これで最後という時に、図々しく割り込んで、やけくそで引いちゃ投げ引いちゃ投げしたら、20ポンドぐらいのやつが釣れました。

重かった!



釣った魚は、そばにさばくところがあって、ホース、まな板がわりの台などがついている。
かもめが切れ端を狙っていて、鋭い目がこわい。
内臓を出して、適当に切って、クーラーボックスに入れて、途中のスーパーで氷を買い足しながら家へ持って帰り、何ヶ月もかけて食べるのだ。

一匹でもたくさん肉がついてるから、スモーク、ムース、バター焼き、ホイル蒸し焼き、イクラ丼(卵入ってた)、塩焼き、シチュー、などなど、鉄人さながら多彩なメニューに挑戦できる。

うまかった。


(2000年3月2日作成)



(前へ)超巨大な平目ハリバット(次へ)キングサーモンの街ソルドトナ

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